Cisco VoIP環境作成時の注意点
SkypeやLINEなど、最近ではスマートフォンを利用したVoIPが市民権を得ています。企業でも内線通話が可能なVoIP環境が浸透してきており、通話品質も以前より安定しています。しかしVoIP環境には多くの考慮すべき設計があるため、企業向けVoIP環境作成時の注意点を記載します。
1. チャンネル設計
- 802.11gを使用する場合、1ch 6ch 11chを固定で使用してください。自動は推奨さしません。
- 802.11aを使用する場合、36ch 40ch 44ch 48chを使用してください。DFSの影響を受けるW53 W56は推奨しません。
- 同一エリアだけでなく、上下階の干渉にも注意してください。壁の素材によっては頻繁にすり抜けて干渉します。
- 無線LANはCSMA/CAのため、同一キャリアセンスドメイン内ではAPを増やしても同時通話数は増えないので注意してください。
2. 出力設計
- 端末の受信レベルは周囲の人や端末の持ち方で5~10dbほど変動します。変動を考慮にいれたエリア設計を行い、サーベイによる確認を実施してください。
3. 低レート抑止
- 低レート通信はAirtimeを占有するためなるべく抑止すべきですが、端末によっては低レートを制限することで不安定になる場合があります。利用する端末で動作確認を行い、不要な低レート通信を抑止して下さい。
4. ステルスモード設定
- スマートフォンを使用する場合、ステルスモードを有効化していないとハンドオーバに時間がかかったり、帰属外れを起こす場合があるため、ステルスモードを有効化して下さい。
5. DTIM設定
6. IPアドレス設定
- IPアドレスは余裕を持った設計をしてください、アドレスのリース時間も短縮することを検討して下さい。
- ハンドオーバが想定されるAP間では、同一サブネットに収容されるように設計して下さい。
- iPhoneではDNSサーバのIPアドレスが設定されないとWiFiに帰属しません。DNSのIPアドレスも払い出すか設定するようにして下さい。