ISDNサービス廃止に伴うIP網への移行
将来のISDNサービスの停止に伴い、NTT東西がIP網への移行計画を正式発表しました。実際のIP網への移行開始は2024年初頭から始まり、2025年初頭までに完了させる予定だそうです。これに伴う終了サービスは以下となります。
- INSネット64
- INSネット64ライト
- INSネット1500
NTT東西は移行対応が間に合わないユーザ向けに暫定対応策を用意する予定ですが、基本的にはシステムをIP網に移行することを推奨しています。補完策自体も現行サービスと完全に同等なサービス品質にはならないそうです。
移行後のイメージは以下のとおりです。IP網に移行するうえで1番気になるのは遅延です。検証データによると現行比で1.1~4.0倍程度のデータ遅延があるそうです。現在のサービスがIP化による遅延を許容できるか検討が必要です。許容できない場合はサービス自体のリプレイスを検討する必要があります。
NTT東西は検証環境を用意しており、配送費等は別として基本的に無償で利用出来ます。実際の検証はすべてユーザで実施する必要がありますが、現状のサービスがIP化に耐えられるか、一つの指標になるかもしれません。また、以下のリンク先に一部の検証結果を記載しています。リンク先にも記載されているとおり、NTTの検証結果でもIP化による遅延が確認されています。よくよく見ると「通信可能なことが確認できました」と記載されている箇所も、注意書きで「ISDN回線利用時と比べ、処理時間が増加しています」とあります。
もともとデータ目的でINS回線を使用している場合、(金融系を除いて)バックアップ回線や低料金の変わりに低速度で問題ないサービスを利用している場合が多いため、IP化による遅延が問題ない可能性もあります。現在のサービスの許容範囲を確認し、必要であればリプレイス提案をしていく必要があります。今後MVNOに対応したLTEルータなんて出てきたら選択肢が増えていいんですけどね、、、と思いましたが結局急なサービス終了が怖くて三大キャリアを選んじゃいそうです。。。