ネットワークエンジニアの備忘録

トラブルや気になった点をメモしておきます。

ipv6パケットを阻害するL2SW

ipv6 IPoE環境ではPPPoEのように認証を行う必要がないため、フレッツ・v6オプションとISPのv6サービスを契約すれば接続するだけでipv6アドレスが払い出されます。

なぜ認証していないのに特定のipv6アドレスを取得できるか?というと、v6サービスを契約することで物理回線(ONU)と払い出されるipv6アドレスが紐づけられます。そのため、v6サービスを提供するにはISP側からCAF番号を求められます。ONUはDHCPv6PDによりプレフィックスを保持しており、ONU配下のipv6 ClientはRAによりipv6アドレスを取得します。PPPoEと違ってセッション制限があるわけではないので、理論上はハブで分岐すればプレフィックス分のホストをつなげることが出来ます。

注意が必要なのはフレッツ・v6オプションを契約すればISPのv6サービスを契約しなくてもipv6アドレスを取得できます。これはNGN/Flets網でのみ使用でき、インターネット網には接続できないipアドレスのため、NGN/Flets網のサービスまたはNGN網での折り返し通信にしか使えません。さらにNTTのNGN/Flets網は東西で分離されているため、ロケーションによっては網内折り返し通信も出来ません。基本的にipv6によるインターネット接続を利用したい場合はISPのv6サービスも契約が必要です。

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ここで本題になりますが、特定のL2SWをハブ替わりにしてipv6 Client(PC)を複数接続したときにipv6アドレスを取得出来ませんでした。。。事象が発生したL2SWはWS-C2960S-24TS-L ver:15.0(2)SEです。デフォルト設定で使用してもうまくいかず、ソフトウェアバグなのかな、、、切り分けのためにスイッチをWS-C3560V2-24TS ver:12.2(55)SE8にすると問題なく分岐できました。事象が発生したL2スイッチでパケットキャプチャをしてみるとipv6 ClientはRSを出しているのに、同一Vlanの別ポートではRAはおろかRSもキャプチャ出来ませんでした。ちなみに100均のJJで伸ばしても受け取れなくなり、ハブを使用すれば分岐できました。まだ原因はわかっておらず、まだまだipv6の勉強が足りないと痛感しました。