ネットワークエンジニアの備忘録

トラブルや気になった点をメモしておきます。

proxy-arp

proxy-arpは他のデバイス向けのarp要件を代理応答する機能です。proxy-arpが有効なインターフェースでarp要求を受信すると、その機器が代理応答してくれるため、arp要求を行った端末からは同じセグメントにいるように見せることができます。

下記図ではPC01とPC02は別セグメントになりますが、RT01はproxy-arpを有効にしているため、PC01はルーティング設定を行わずにPC02と通信可能です。

f:id:hy0:20171120213950p:plain

PC01#ping 172.16.10.1
Type escape sequence to abort.
Sending 5, 100-byte ICMP Echos to 172.16.10.1, timeout is 2 seconds:
!!!!!
Success rate is 100 percent (5/5), round-trip min/avg/max = 28/34/44 ms
PC01#

ルーティング設定を行いたくない事情がある場合は便利ですが、セキュリティ上は望ましくないので無効化したほうが良いと思います。特にCiscoはデフォルトで有効のため注意してください。

全体で無効化したい場合は以下のコマンドを使用します。

RT01(config)#ip arp proxy disable

インターフェース単位で無効化したい場合は以下のコマンドを使用します。

RT01(config-if)#no ip proxy-arp

 動作確認をする場合は都度arp-cacheをクリアすることを忘れないでください。