ネットワークエンジニアの備忘録

トラブルや気になった点をメモしておきます。

Webブラウザの仮想化

先日行われた情報セキュリティEXPOに行ったところ、気になっていたWebブラウザの仮想化についてデモがあったので説明を受けてきました。デモが行われていた製品は「Menlo Security Isolation Platform」です。

ブラウザを仮想化することで、クライアント端末には仮想化されたコンテナ内で実行した結果のみ描写されるため、ページの改ざんによるマルウェアの感染やリダイレクトによって悪意のあるサイトに飛ばされても影響範囲を仮想コンテナ内に閉じ込めることが出来ます。ダウンロードするファイルもHTML5に変換し、余計なものを取り除くことで無害化出来るそうです。また、クライアントレスでプロキシサーバとして設定するだけで導入でき、既存のプロキシサーバがある場合も上位サーバとして指定するだけで良いそうです。注意点として変換出来ない実行ファイル等は別途対策がいるとのことです。

この手の製品は他のメーカも出しており、複数メーカで検討する場合は金額はもちろんですが、描写遅延を比べると良いとのことでした。

最近の主なマルウェア感染経路は未認可のUSB等の外部媒体か、メール、Webブラウザ経由だと考えています。外部媒体はそもそも繋げられないのが当然になってきましたし、メールはOffice365のようにクラウド化され、API連携のセキュリティ対策が普及してくるかなと思っています。デモを見るとほとんど遅延もなく使い勝手は良さそうだったので、今後はWebブラウザも仮想化が当たり前になるのかな~と思いました。NSXの分散ファイアーウォールは非常に便利ですが、めちゃくちゃ高いので導入ハードルが高いですし、そもそもNWの仮想化はCPUがまだスイッチングに最適化できていないのでは?(専用品よりスループットが出ないのでは)と疑問があります。