ネットワークエンジニアの備忘録

トラブルや気になった点をメモしておきます。

DDE機能を使ったマクロレスマルウェア

DDE(Dynamic Data Exchange)とはWindowsの機能であり、各種実行ファイルを起動することが出来ます。本機能を使うことでMicrosoft Wordにおいてマクロを使わずにマルウェアを実行させる方法が公表されました。

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DDE自体は便利な機能ですが、本機能を使って実行ファイルの起動許可を求める文章は、以下のようにあまりセキュリティリスクを意識させません。

この文書には、他のファイルへのリンクが含まれています。リンクされたファイルのデータでこの文書を更新しますか?

 

実際にトロイの木馬ボットネットなど、本機能を使ったマルウェアが存在しています。この機能はMicrosoftの正当な機能であるため、ほとんどのウィルス対策ソフトは警告やブロックをすることはありません。 本マルウェアから身を守るためには各Officeの「開いているときに自動リンクを更新する」オプションを無効にする必要があります。Word2013であれば「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」→「全般」にあるのでチェックを外しておくか、信頼できない送信元からの文章は常に疑いましょう。